�~戻る

人間はきっと、ないものねだりをしてしまう生き物なのではないだろうか。

 

最近、そんなことを思いながら、【夏の空を仰ぐ花】を執筆しています。

 

補欠。

 

彼は、見るからに優しーいオーラが大量に放出されていて、一緒にいるだけで、気持ちがおだやかになってしまう。

 

翠ちゃん。

 

彼女は、見るからに眩しくて、明るくて、悲しみなんて弾き飛ばしちゃうような強さがあって。

 

一緒にいるだけで、元気になれて、悩んでいることがばかばかしくなる。

 

そんなふたり。

 

全然、全く、月と太陽、天と地くらい正反対の性格のふたり。

 

だから、出逢って、だから、惹かれ合って、あの夏を駆け抜けたのかな。

 

「きっと、ないものねだり……なのかも。翠は、おれにはないものばかり持ってるから」

 

 

そう言ってはにかんだ、彼。

 

思ったことをすぐに口にして顔に出して、真っ直ぐ体当たりしてくるところが。と。

 

 

「あたし、憧れたんだと思うんだよね。補欠のひたむきさに。あたしは補欠みたいには生きれないよ」

 

 

そう言ってゲタゲタ笑った、彼女。

 

喜怒哀楽を表に出さずに、ひたむきに、でも、実は陰で全力なとことか。って。

 

ほら、あこはさ、背が低いから、エリみたいなスラーっとした長身の女性に猛烈に憧れる。

 

ないものねだり。

 

ほら、あこはさ、我慢強くないから、あっちゃんみたいな強い人間に、猛烈に憧れた。

 

ないものねだり。

 

ほら、あこはさ、けっこう人見知りが得意だから、ヒロト兄さんみたいなフレンドリーなひとに、猛烈に憧れる。

 

ないものねだり。

 

ほら、あこはさ、いつまでたっても優柔不断だから、有美さんみたいな自分を持っているかっこいい女性に、猛烈に憧れる。

 

ないものねだり。

 

 

補欠は笑うとき、クスクスって静かに笑うタイプ。

 

翠ちゃんは笑うとき、ギャーハハハって全力で笑うタイプ。

 

補欠は怒ると、むっとして黙り込む面倒くさいタイプ。（笑）

 

翠ちゃんは怒ると、コノヤロー!って逆にスッキリ爽快なタイプ。

 

でも、惹かれちゃうんだよね。

 

自分と正反対のひとに、なぜか人間は惹かれちゃうんだよね。

 

人間はないものねだりしてしまうものだから。

 

でも、とあこは思うのです。

 

真似はできても、その人にはなれない。

 

それは、あなたがあなただからです。

 

他の人があなたになれないのは、あなたがあなただから。

 

そのままで、いてください。

 

誰かになろうとしないで、あなたのままで。

 

 

そのままのあなたが、一番すてきです

 

他の誰も勝てないよ

 

「太陽が見てるから」の感想ノートに、恋する乙女様からのメッセージを見つけて、会いに行きたくなっちゃいました（笑）

 

「私の好きなひとも野球部でピッチャーです

 

頑張れー

 

会いに行くことはできませんが、あこは応援してるよ

 

【夏の空を仰ぐ花】

 

まだ書き始めで平日はなかなか更新できませんが、週末にできるだけたくさん更新するように頑張る。

 

【太陽が見てるから】

 

その舞台裏で何があって、響也のまわりのそれぞれの思いがどう動いていたのか。

 

それを伝えられるように。今頑張っています。

 

それが思いのほか難しくてうんうん悶えていますが�ｫ

 

 

ひとはないものねだりをする。

 

それはきっと、一生懸命生きているという証拠。

 

でも、一生懸命に生きすぎないでね、みんな。

 

たまには休憩してね、みんな。

 

みんな、みんな、戦友です。

 

ないものねだりをしながら、同じ空の下で、みんなが同じように一生懸命だよ。

 

あなたはあなただけど。

 

ひとりじゃないのです

 

みんな、一緒だよ。

 

 

あこ